前回のあらすじ
念願の地獄の樹をゲットしたぞ!
早速大会にデッキを持ち込むんじゃー!
僕がマジックを始めた話のシリーズは、今回で一旦完結です。
僕の自己紹介もかねて書いてきたシリーズでしたが、この事件が、僕のマジックとの向き合い方の全てを決めたと思っています。
一つ、お詫びさせてください。
今回のエピソードは、すごく不快な気持ちになるかもしれません。
でも僕が、始めて1ヶ月も経たない頃に、実際に遭遇したことなので、その時の気持ちを忘れないためにも書きます。
今回の言いたいこと
①言い方には気をつけよう
②コミュニケーションを取ろう
③自分が楽しむことで、相手に楽しんでもらおう
もくじ
決まらないコンボ
結婚式も近づき、用意に仕事にとバタバタしていた頃でした。
大会に出られる日がようやくやってきたので、ついにデッキを持ち込むことにしました。
遊べない間に色々と調べて、地獄の樹と13恐怖症をコンボするよりも、こっちの方が決まりやすそう!というのが見えてきました。
PT「異界月」直前生放送で浅原氏使用の「地獄の樹コンボ」のデッキレシピが公開! | MTG FAN | マジック:ザ・ギャザリングの最新情報をまとめるブログサイト
地獄の樹のタフネス自体を、能力起動にスタックして1にする、というもの。
でも、さすがにジェイスは買えないよ!!!(当時1枚2000円超え)
しかももう少しで使えなくなるのに、なんでそんな大枚叩いて買わなきゃならんのか。そして他のPWもすべからく僕の予算オーバー。
そういうわけで
自分なりにPW抜きバージョンを組んで大会に出ました。
このためにローテーション後も使える2色土地を3種類買いました。それぞれ150円~350円。
これまた僕には大きな出費でした。まあ、まだまだ使えるカードだし・・・
それでも全くコンボが決まりません。
僕の心はズタボロでした。
もう少しで決まりそう、というところまでは行くのに、結局は決まらない。
そうして試合は3回戦へ。
そして事件は起きた
対戦相手はマジックを長くやっていそうなお兄さん。
「初心者なのでご迷惑おかけするかもしれません、申し訳ないです」
お決まりの一言を言って、対戦がスタート。
相手のデッキは青白緑
この頃の環境をご存知の方はピンときますよね?
当時の環境トップデッキ、バントカンパニーでした。
さすがは環境トップデッキ。文字通りコテンパンにされました。
僕は打ち消されたコンボパーツを回収しながらライフを回復して、地獄の樹を出せたのも1回だけでした。
対戦が終わり片付けている相手の方が怪訝そうな顔で
ため息混じりに
冷たい声で
一言。
「君は結局、何がしたかったの?」
耳を疑いました。
え、そんなに怒られるようなこと???
え、何が目的の言葉なの???
いや待てよ、もしかしたらコンボに興味を持ってくれてるだけで、そういう喋り方の人なのかもしれない。
そうだったら、楽しそうに返した方がいいのかな??
「地獄の樹を出して、効果起動のスタックで蛙変化を使って、相手のライフを1にするコンボなんですよ~!!」
「決まらなかったですけど!あはは~」
いい人だったら、乗ってくれるよね!?
必死の営業スマイルでした。
「ふーん(冷たい声)」
その後、その人は何も言わず、もちろん何の助言をくれるわけでもなく、さっさと片付けると、常連さんたちの輪の中へ。
ポツンと置いてけぼりになった僕は、
心の底から怒っていました。
自分から聞いといて、何の感想も無しかよ!!!!
きっとこの人は、自分が勝つか負けるか意外、何も興味がないんだろうな。と思いました。
いいえ、そう言い聞かせることしかできませんでした。
もしかしたら、僕が気に障ることを無意識のうちにしたのかもしれません。
でも、
それならこれが気に入らないって言えばいいじゃん!!!
そんなに弱いデッキとやるのが不快なのか!?
あそこで囲んで笑ってる人たちも、同じような人たちなのか!?
だったらこないだみたいに高いものばっか買えって言ってくるのも納得だし、もう来るなって暗に言われてるのか!?
とにかく誰がどう思ってるか知らんけど、本気で許せない。
望み通り、二度と来ない。マジックなんかやめてやる。
本気で、そう思いました。こんなにバカにされた気分は本当に久しぶりでした。
そんなに貧乏デッキが悪いのか?お金がない僕が悪いのか?
その時に、頭のスイッチがカチッと切り替わるのがわかりました。
それなら、絶対にこいつらを貧乏デッキで負かしてやる。
お金をかけずに遊べればいいという願望が、お金をかけずに勝って見返すという野望に変わった瞬間でした。
心が折れるのは簡単
それからもう3年近くが経とうとしています。
僕は未だに、この事件のことが忘れられません。
それ以来、全開でネタに振り切れたデッキを使うなら、相手を絶対に笑わせる自信の持てるものしか作りません。環境で流行しているデッキを、まるまるコピーして使うことは絶対にありません。自分の力でイチからデッキを考えてメモに残しては消す、その繰り返しを毎日やっています。
その時の相手の顔は、さすがにもううろ覚えです。でも、そのうち見返してやる機会があればいいな、と思っています。怒りというのはあまりないです。仲間とマジックをするのがとても楽しいですからね。
ところで。
逆に、その時僕はどうして欲しかったのでしょう?
何度考えても答えは簡単で、普通にコミュニケーションを取りたかっただけです。
相手が僕の何を気に入らなかったのかはわかりませんし、僕が何をしたのかもよくわかりません。
しかし、そんな風に受け答えされたら、相手はどう思うでしょうか?
ましてや、初心者ですと言っている相手にです。
マジックやめたくなりますよ??
考えたら分かることです。
そういう思いをしてやめていった人は、どういうことを言うでしょうか?
あの店で、嫌な思いをして辞めた。
そう言うはずです。むやみやたらには言いませんが、詳しく聞かれたらそう言うでしょう。
そう聞いた人が、そのお店とマジックをやっている人に対して、どういう印象を持たれるでしょうか?
確実に、いい印象は持たれないでしょう。
あなたは、自分がマジックをやってることで後ろ指を指されたいですか?
僕はそんなのまっぴらごめんです。
僕の理想は僕が楽しむことで相手が楽しくなること
最後まで読んでもらってありがとうございます。
本当に生意気だと思うんですが、最後に大事だと思ってることを言います。
マジックをやっている人の一人一人が、マジックに初めて触れる人からしたらマジックという看板を背負っているのと同じだと思うんです。
なので、マジックに先に触れている僕たちが楽しそうにプレイすることと、それを見た初心者さんが楽しそうだなと思ってくれるのが、最高の看板なんじゃないかなと思います。
自分が楽しむことで相手が楽しいと思えることができたら、それって何より素敵なことなんじゃないでしょうか?
こんなことをされて嫌な思いをした、という話がいろんなところから出てきます。
僕はこれが本当に悲しいことだと思っています。みんなが素敵な看板であろうと思えばなくなることなのではないでしょうか?
だから、僕は目の前の人に絶対優しくしようと思ってます。
最後まで読んでくれたあなたとも、楽しくマジックしたいです。
お会いしたら、よろしくお願いします!!