MTG航海日誌

航海だったり後悔だったり。MTGを楽しんでいきたい。

【所感語り】パイオニアチャレンジャーデッキ2022②:イゼットフェニックス【追加カード案】

こんにちは、ぷろすたです。


前回は今年のパイオニアチャレンジャーデッキの青黒コントロールについて書きました。(こちら↓)

www.psstandardmtg.com

 


今回は2番目に待ってる人の多かったイゼットフェニックス

先に言っておきます。

 

”この商品は覚悟を持って買ってください”

 

理由はいくつかありますが、順を追って説明します。

 

 

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デッキリスト

 

*クリーチャー 8
(2) 氷の中の存在 2
(4) 弧光のフェニックス 2
(4) 弾けるドレイク 4

 

*呪文 31
(1) 考慮 4
(1) 選択 4
(1) 稲妻の斧 3
(1) 焦熱の衝動 2
(1) 炎恵みの稲妻 2
(2) 表現の反復 2
(2) イゼットの魔除け 3
(2) 航路の作成 4
(3) パズルの欠片 3
(8) 宝船の巡航 4

 

*土地 21
硫黄の滝 2
天啓の神殿 4
シヴの浅瀬 4
蒸気孔 1
島 6
山 4

 

*サイド
(1) 侵襲手術 1
(2) 削剥 3
(2) 溶岩コイル 2
(3) 焼けつく双陽 2
(3) 神秘の論争 4
(3) 覆いを割く者、ナーセット 3

 

 

※※表現の反復はパイオニア禁止カードですが、このデッキリストそのままであれば公式大会で使用可能とのことです。カードを差し替えるとルール違反になりますのでご注意ください。

 

収録内容の所感

先ほども言いましたが、

 

”これを買おうと思っている人は覚悟をもって買ってください”

 

理由を説明する前に、まずはイゼットフェニックスというデッキタイプを知らない人のためにどういうデッキかを簡単に解説します。

 

イゼットフェニックスってどんなデッキ?

 

 

イゼットフェニックスとは、《孤光のフェニックス》をキーカードとした、軽量呪文を連打して相手の脅威を退けつつ、フェニックスが戦場に復帰するを利用して攻撃を仕掛け、一気にゲームに勝利することを目指したデッキです。

一見すると非常にコンボ寄りのデッキに見えますが、軽量で優秀な本体火力がほぼ皆無なパイオニア環境においては、相手の脅威を自分のターンに処理しつつ軽量ドローでフェニックスを探しに行ったり墓地に叩き落とすことで3回呪文を唱え、フェニックスを一気に戻すという動きになりがちなため、どちらかというとコントロールデッキに近い挙動をします。(モダン以下の環境では稲妻があるのでもう少し直線的に相手のライフを取りに行きます)

ただ、コントロールデッキと違って単純に相手の脅威を毎ターン全力で排除するというわけではなく、相手の挙動に加えて自分の手札と相談して

 

  1. フェニックス等必要なカードを探しに行くor墓地に落とす
  2. 相手の脅威に対処する
  3. 手札を切らさないための動きをする
  4. 勝負を決めに行く

 

という4つのどこに舵を切るかを常に思考しながら最適なプレイをする必要があるという、非常にプレイ難度の高いデッキとなっています。
その代わり、イゼットフェニックスの挙動と噛み合ったパイオニア屈指の強力カードをふんだんに使用できる、非常にハイパワーなデッキです。

 

下記に直近のマジックオンライン(MO)での入賞リストを貼っておきます。

 

イゼットフェニックス↓

パイオニア/イゼットフェニックス/(learntolove6,2022/10/03)デッキリスト | 日本最大級 MTG通販サイト「晴れる屋」

 

 


以上を踏まえて今回の内容について語ります。

 

 

 

名前に(多少だけど)偽りがある

 

まず真っ先に目に付くのが「肝心のフェニックスが2枚しかない」という点。このデッキの収録内容の中でショックランドの次に高いカードなので致し方ないといえばまあそうなのですが、基本的にイゼットフェニックスでフェニックスを4枚入れない理由というのはまずない(複数枚を墓地に落として一気に釣り上げる動きが強いから)です。

 

じゃあこのデッキは何なの?と言われたら答えは一つ。


「弾けるドレイクをフィニッシャーにしたイゼットコントロール」


と僕は答えます。
(正確にはそこに”タッチフェニックス”が付きますが)

 

何故なら、《表現の反復》(以下、反復)が入っていた頃の赤青コントロールに似た形になっているためです。

 

 

イゼットコントロール(反復禁止前)↓

パイオニア/青赤コントロール/(kado222,2022/06/09)デッキリスト | 日本最大級 MTG通販サイト「晴れる屋」

 

反復のこのデッキにおける強みが「土地を伸ばす動きをしながら手札を減らさず相手の脅威に対処する」という点であり、その挙動にマッチした少し重いが決め手になる(上に市場価格が安い)というものが弾けるドレイクです。

 

 

 

最近イゼットフェニックスのパイオニアでの立ち位置があまり振るわない理由の一つに「大抵のデッキにメインボードから墓地対策が入っている」ということがあります。現環境の横綱である赤黒ミッドレンジに採用されている、その最たるものがこれ。

 

 

素の能力の強さに加えて、ついでに墓地を追放してきます。こういった墓地追放を受けたり、探査呪文を使っても追放領域までパワーの参照になるというのがドレイクの強みです。着地さえすればカードを1枚引けるので除去されても手札損がないというのもポイントです。場合によってはドレイクが2回殴ればゲームセット、という展開もあり得ます。

 

 

 

《氷の中の存在》(以下、中野くん)も守備寄りのカード兼全体除去兼フィニッシャーとなる良カードで、攻めよりも受け寄りのこの構成にマッチしています。押せ押せのタイミングで変身するとドレイクを戻してしまうのが玉に瑕ではありますが、ドレイクは出し直すともう一回カードを引けるのでまぁ大目に見てもいいでしょう。

 

 

なのでこのデッキの主役は"スペルの連打"と"弾けるドレイク"です。

(あれ、フェニックスは?)

 

 

土地がデッキには噛み合ってるがフェニックスとしてはダメ

 

そして先述の通り、イゼットフェニックスは非常にプレイ難度の高いデッキです。そのソリッドな動きのためには「2色出てアンタップインしやすい土地」が必須なのですが…

ダメラン4枚、占術ランド4枚、ショックランド1枚、チェックランド2枚、残り基本土地というマナベース。

 

まぁ、結局入門用だし追加購入すればいいよね!ということなんですが…

 

 

800円!!
2500円!!
3000円!!

 

とまあ、全部高いのです。

 

なので僕が何より残念と思うのは《尖塔断の運河》が1枚も入っていないことです。せめて両面ランドやスローランドでもいいからそのあたりを2枚くらい入れていてくれれば多少は僕の中での評価が違っていたのですが、こんなに基本土地まみれではね…

 

というかこの色拘束のキツいデッキでシヴの浅瀬に色マナ出させまくることになるので、ライフ本当にもつ?大丈夫?と思ってしまいます。

ちなみに占術ランドの方が気になるという意見もありますが、こちらはデッキを安定させるという観点では初心者向けの良い土地ですし、何度も言いますがこのデッキはドレイク軸のコントロールデッキなのでまだ良いと思います。

 

 

イゼット系のトレンドを押さえられていない

 

そして最近イゼット系なら必ず4枚入るのがこのカード。

 

 


少し落ち着いてきたとはいえ、1枚4000円はなかなかにハードです。

 

ドレイク軸なら入れなくていいんじゃない?と思いきや最近の5-0リストがこちら。

 

イゼットドレイク↓

パイオニア/青赤コントロール/(GiovaniMF,2022/09/26)デッキリスト | 日本最大級 MTG通販サイト「晴れる屋」

 

 

スペルを連打する動きをすると墓地を肥やし、手札を整え、スタッツが上がるのでフィニッシャーにもなるので、デッキから抜けるはずもなく。
ちなみにこいつが出てからというもの、中野くんの方が採用枚数を減らしつつあります。そのくらいこいつは強いです。

 

入っていない理由はシングル価格の値下がりやプレ値販売をさせないためなのでしょうけど、他を渋った分1枚くらい入れてくれてもいいでしょうにと(1枚だけ投入される場合は、追加で買いたい人が必ずいるので結構シングルで売れて値段が上がる場合すらありますからね)。

 


そういったわけで、このデッキは他の3デッキよりもあからさまに完成度が低く、完成を目指すために買わなければならない高額カードが本当にたくさんあります。

 

それで『イゼットフェニックス』を名乗るのはちょっと違うんじゃない…?と思ってしまいます。
(そういえばバルダーズゲートの反省でも同じこと言ってたような??)

 

なので繰り返しになりますが、買おうと思っている人は、

 

「完成を目指すのであれば覚悟が必要だ」

 

ということを踏まえて買うことを強くおすすめします。

 

 

そもそもイゼットフェニックスの立ち位置が今はあまりよくない

 

何よりなんとも言えない部分がここで、6月の反復の禁止以降、先述の通り墓地対策が跳梁跋扈する現環境においてイゼットフェニックスが勝ち切れていないというのがつらいです。パルへリオンデッキのついでに墓地を、緑単信心やロータスコンボのついでに呪文の連打を対策されてしまうというのが何よりしんどいのだと思います。

 

つまり、勝つために多額の資金(ちなみに、先ほどのフルパワーのリストに対しての不足分を通販カートに入れたら総額¥55,000でした)を投入してフルパワーのリストを作っても、そもそも練度を要求するということと相まって、初心者さんがすぐにトーナメントで簡単に勝てるわけではないよなぁ…と思っています。

 

とはいえ、全く勝てていないデッキなのか?と言えば全くそんなことはありません。

つまり、「好きこそものの上手なれ」ということだと思います。この唯一無二の動きはそんな苦労を吹き飛ばしてくれるくらいの”好き”を作ってくれると思います。

 

イゼットフェニックスはパイオニアの黎明期から存在する、ある種花形ともいえるデッキです。作り上げた時の満足感や一気にライフを詰めるときの爽快感は「作ってよかった!」と必ず思わせてくれるでしょう。

 

だから使い続ける人がいて、デッキリストが掲載される。全く勝たないことはなく、形を様々に工夫したリストが毎週どこかしらで掲載される。

それだけの奥深さと地力と魅力を兼ね備えたデッキと言えるでしょう。

 

ですので、言ってしまえば必要なのは覚悟だけです。お財布の覚悟だったり、練習する覚悟だったり、強化までの道のりを楽しむ覚悟だったり。人それぞれだとは思いますが、僕はこのデッキはそれなりの覚悟が必要だなぁと感じました。

 

イゼットフェニックスが気になっていてこの記事にたどり着いたあなたには、この修羅の道をぜひ歩んでみてもらいたいと思います。あくまで個人的な感想ですが。

 

買ったらどうする?

 

個人的な感想は上記の通りなのですが、この数日間、ここに関してたくさん意見を交換したりしてきました。

覚悟を決めてフルパワーフェニックスを目指す以外に、本当に新規参入向けに安く抑えたデッキを作る手立てはないのか…?


色々考えた結果、このデッキの買った後の方向性はこの3つかなと思っています。

 

 

1.現行の最強のリスト(フルパワーフェニックス)を目指す

→金額が許す限り現行のリストに限りなく近い形を目指して改造する(最大5.5万円)

 

 

2.そのまま無改造で遊ぶ

→チャレンジャーデッキ同士での対戦の機会がある人や、禁止カードの表現の反復をパイオニアの大会などで使ってみたい人向け。

 

 

3.ある程度の妥協をしつつ独自の軸を考える

→土地が受けに寄っているのでデッキを受けに寄せる等、別の軸も視野に改造する。

 

 

1と2に関しては特にこの記事で語ることはないと思うので割愛しますが、3に関してはさまざまなリストを教えてもらったりできたのでそちらも合わせて語っていきます。

 

今回ご紹介するのは高額カードをあまり使用せずに構築できる2つの軸です。どれも実績のあるリストからデチューンするような改造案です(し実際に試してみたわけではなく、あくまでこういう方向性もあるというです)ので、試行錯誤を楽しむ気持ちを持っていただいて、何かの助けになれば幸いです。

これにおそらく誰もが考えるであろう3つ目の選択肢を加えて3つの改造案をお示しします。

 

当然ですが強さを求める人は既存のデッキリストとお金を用意して1のフルパワーを目指してください。そしてそうしない人は試行錯誤を頑張ってください。

 

 

…しかしどのルートにしろ覚悟必要なのすごいなほんと…(心の声)

 

 

【改造案①】フェニックスを諦めて中野くんとドレイクの除去コントロールに寄せる

 

中途半端に2枚投入のフェニックスをいっそ諦める+コントロール(受け)に寄せることで占術ランドが採用されていることの整合性を高めるという狙いがあります。これにより土地にかける追加資金を節約します。

 

抜けるカードとしては表現の反復(禁止カードなので当然)とフェニックスの計4枚から。追加のフィニッシャーとスペルに変更しつつ、サイドボードの調整を行うものになります。


どちらかというとチャレンジャー本来のリストにおけるコントロール寄りの構成を、元のサイドボードのカードをメインに持ってきて伸ばしたような形なので、比較的違和感なく以降できると思います。


それに伴って別の勝ち筋をサイドボードプランとして用意する、もしくは対策カードの充実を図るといいと思います。

 

参考リスト(リンク先は英語)↓

www.mtggoldfish.com

 

このリストの鏡割りの寓話などの高額カードは一旦無視して(おそらく裏返った中野君やドレイクをコピーする+2章で墓地を肥やすための採用なのであれば強いけど絶対必須ではない)、手が届きやすいものから追加して試してみるといいと思います。この方向性であれば土地はいきなり大きなテコ入れを必要としないので初期投資を抑えつつ少しずつ安いものから徐々に買い集めて強化していけると思います。

 

【改造案②】フェニックスを4枚に増やして呪文を連打する前のめりな方向性に

 


主に《若き紅蓮術師》(以下、ヤンパイ)を用いてスペルを連打しつつトークンを展開して、トークンで地上から、フェニックスで空から相手のライフを一気に詰めるアグロ(攻め)寄りの構成になります。

参考リスト(リンク先は英語)↓

www.mtggoldfish.com

団結のドミナリアでヴェールのリリアナが採用されるようになったため、単体除去や布告除去に強い構成が求められるようになりつつあり、結果として横展開を伸ばすことで対応した形。メインに採用された《焙り焼き》がシェオルドレッドに何度殺されたかを物語っているデッキリストですね…稲妻の斧を4枚だけでは生き抜けなかったということでしょう。緑のデッキもシェオルドレッドを意識して高スタッツのクリーチャーを使うようになってきたので、5枚目の5点火力は現在のメタゲームを反映していますね。
サイドから受けに回るためか、中野君がサイドに2枚います。

 


元々、ヤンパイや《崇高な工匠、サヒーリ》を用いてトークン戦術に切り替えるサイドボードプランはフェニックスデッキではよく見られる形の一つではあるので、信頼性の高いプランにはなります。ヤンパイも高いカードではない(150円程度)ですし、将来的にフェニックスを使うとなればどのみち4枚になるのは必然なので、追加のカードが安くつくのが魅力です。

 

ただ、短期決戦に持ち込む形になるので、占術土地が邪魔になり、極力土地に妥協ができないというのが難点になりそうです。その代わり、短期決戦であれば《シヴの浅瀬》に価値が生まれるので、両面土地と《蒸気孔》が4枚ずつあればなんとか形になるのではないかと思います(それらも続けていれば将来的に必須になるので先に買ったと思えばいいかなと)。

【改造案③】2個目を買ってフェニックスと中野くんを追加し帳簿裂き加入前の型を目指す

 

フルパワーまではある意味最短。このチャレンジャーデッキを二つ買うだけで土地以外はほぼ完成すると思われます。ただ、帳簿裂き加入前でも土地は高いことには変わりないので、最大の難点である土地基盤問題が解決しない&不要なカードがかなり手元に残るというのが何とも言えないところです。ちなみに定価(5500円)で購入できれば得ですが、この考えの人があまりに多いためなのかアマゾンでの価格は現在1万円を超えているので、この選択肢が賢いとは僕にはどうしても思えません。それに帳簿裂きが絶対に欲しくなると思いますので、2つ目をプレ値で買うならシングル購入する方がいいのでは…?と思います。

 

 

追加したいカード集

各項目に分けて追加で入るカードを一覧にしていきます。上記に示した方向性に合ったものや、ご自身の予算に合ったものをこれらからチョイスしていくといいと思います。

追加のフィニッシャー

パルン・ニヴ=ミゼット

 


通称パルン。紛うことなき追加の重量級フィニッシャー。最近はこの手のデッキで見かけることが少ないですが、スタンダードでイゼットフェニックスが活躍していた頃からサイドボードで墓地から軸をずらして勝負を決めるフィニッシャーとしてよく使われていました。
打ち消されない上にインスタントかソーサリーで除去された時は除去に対応して1ドローできるので、アド損しにくいのが特徴です。インスタントやソーサリーに1ドローが付与され、カードを引くたびに1点飛ばせるので、このデッキにおいてはこいつが着地してターンが戻ってきたらスペルを連打しまくってほぼ勝ち。200円程度。

 

 

船砕きの怪物

 


シャコとかエビとかイカ(どう見てもイカではないがクラーケンのため)とか呼ばれ方の振れ幅がすごいやつ。こちらは7マナとさらに重量級になるものの、瞬速による奇襲性とスペル連打によって盤面をこじ開けることができる制圧能力はただちにゲームを終了に導きます。1000円前後。

 

 

感電の反復+時間への侵入

 


追加ターンを得られる時間への侵入を感電の反復でコピーして追加2ターンを作るというコンボ。どちらか片方ではなく、併せて使うことが多いです。
感電の反復はフラッシュバックを持っているため、1回目は除去やドロー呪文をコピーしてコントロールに使った後、最後の詰めの段階で時間への侵入をコピーする、という器用なこともできます。

特に中野くんとのかみ合わせが絶妙で、召喚酔いしていないカウンターが2つ以下の中野くんが戦場にある状態で感電の反復→時間への侵入と唱えると、中野君が変身して盤面を一掃した後、攻撃して7点、追加ターンそれぞれで7点ずつ攻撃して計21点を削れるのでとても鮮やかにゲームが決まります。
弾けるドレイクの場合もパワー7で3回、もしくはパワー10で2回殴ればゲームに勝てるので一気にゲームをひっくり返して勝つというイゼットならではのフィニッシュ枠。2枚で2800円程度。

 

 

神秘を操る者、ジェイス

 


これは追加のフィニッシャーというよりもサイドボード後で勝ち筋をずらして相手の対策を躱すためにサイドボードに入るカード。このデッキはドロー呪文をとにかく連打するため、デッキをほぼすべて引ききってしまう、ということがよく起こります。そこでこのジェイスを置くことで、そのままライブラリーを引ききって勝ってしまおう、というプランを取れます。300円程度。

 

 

追加の除去や打消し、サイドボードで使う対策カード

霊気の疾風

 


赤と緑への対策カード。打ち消されない呪文に対処できる他、破壊不能への回答としても有用。200円くらい。

 

引き裂く流弾

 


青と白への対クリーチャーカード。アブザンパルへリオンの脂牙を1マナで対処できるのが魅力。打ち消されないので青単スピリットなどでも有効(ただし呪禁やフェイズアウトで対応される)。赤いデッキなら最低1枚は入れておきたいカードのため人気があり、数百円。

 

 

丸焼き


上記の引き裂く流弾と同じく脂牙やスピリットに有効。ただし2マナ。その代わり5点で、PWにも対処ができる。そのため青白コントロールに対しては引き裂く流弾よりもこちらの方が有効。30円。

 

 

焙り焼き


飛行を持たないクリーチャー限定の5点火力。先述の通り、このデッキの天敵とも言えるシェオルドレッドを始め、現環境にマッチしたタフネスの高いクリーチャーに対応するためのサイドボードカード。100円程度。

 

 

軽蔑的な一撃


4マナ以上の呪文を2マナで打ち消せる。このデッキでは極力構えるマナを少なく抑えたいので、フィニッシャー級のカードをにたった2マナで対処できるのは大きいです。何より安い10円より。

 

 

嵐の神、ケラノス


毎ターンドローか3点ダメージを与えてくれる上に破壊不能を持つというコントロール泣かせのサイドボードカード。弾けるドレイクが信心を4も稼ぐため、クリーチャー化しやすくフィニッシャーにもなるというのも魅力。500円程度。

 

 

ギルドのタブレット


色を2つ選び、どちらかの色の呪文を唱えるたびにライフを得られます。このデッキにおいてはもちろん赤と青。そして呪文を唱えるたびにライフを回復していくという恰好になるので、ライフを素早く詰めたいデッキに対しての対策カードとなります。200円くらい。

 

 

神々の憤怒


追放ができる全体3点火力。もとから入っている焼け付く双陽でもいいが、死亡時誘発や墓地から帰ってくるカードにたいして強いのでオススメ。200円くらい。

 

 

土地

どの方向性で伸ばすでも多少手を加えたいのがやはり土地。先述の通りこのデッキは軽量スペルを連打する特性上、どちらかしか出ない土地よりも2色が出る土地がかなり要求されます。それでいて"連打する"という特性上、ダメージランド(シヴの浅瀬)の枚数は極力減らしたく、次点で安定してアンタップインすることを優先していくといいと思います。優先度の高い2色土地からお値段が低い順→採用できる能力持ち土地という順でご紹介します。

 

 

硫黄の滝(チェックランド)

 


追加で1枚島と差し替えてもいいかもしれません。土地タイプを持たない土地が増えて基本土地の枚数が減ってしまうようならアンタップインしにくくなるので追加しなくていいと思います。土地よりも呪文にお金をかけたいなら検討の価値あり。300円くらい。

 

 

河川滑りの小道(両面ランド)

 


フルパワーになっても使う両面土地ですが、実はフルパワー時に採用されるものの中で一番安く1枚800円前後(十分高い)。4枚用意できるようなら、硫黄の滝、シヴの浅瀬、島、山を1枚ずつ減らして4枚入れるといいでしょう。

 

 

嵐削りの海岸(スローランド)

 


スタンダードでも使われるカードなのも相まってか1枚2000円以上となかなかのお値段。後半で強い土地なので使って2枚。

 

 

蒸気孔(ショックランド)

 


追加できるなら4枚体制にしたいが、この金額(2500円程度)になってくるともう何も言えない。チェックランドとの相性もいいので、先々を見越して極力増やしつつ、他の高額2色土地をケチって極力シヴの浅瀬の枚数を減らしつつ、チェックランドを4枚体制にしてもいいかもしれない。ショック4枚、チェック4枚、神殿3枚、ダメラン2枚、基本土地8枚という感じ。

 

 

尖塔断の運河(ファストランド)

 


今回なぜ1枚でもいいから入れてくれなかったんだと本気で思う便利土地(3000円前後)。モダンで最も人気の高いイゼットモンキーにおいても4枚使われるため致し方なし。これがあれば序盤の動きが本当にキレッキレになるものの、3枚以上投入できないと恩恵も薄いので、お金のゆとりと相談で。

 

 

さまよう噴気孔(ミシュラランド)

 


本当に入れる土地に困ったときの選択肢として。最大でも1枚。どちらの色も出るが確定でタップインなのでこのデッキの動きとは本質的に噛み合いが悪く、デッキを受け寄りにするなら1枚検討してもいいかもしれない程度のレベル。ただとにかく強さのわりに安く先述の改造案①であれば1枚入れても悪い動きにはならないと思います。3マナでクリーチャーになれる上に任意のタイミングでパワーとタフネスを入れ替えられるので、基本的には4点ずつライフを削れてそこそこ優秀。下記の単色ミシュラランドが買いたくない場合の代替案に。30円程度。スタン当時は700円とかしたんですけどね…

 

 

ストーム・ジャイアントの聖堂(ミシュラランド)

 


前回の青黒コントロールでもご紹介したミシュラランド。マナが伸びたがゲームを決められない時に役立つので1~2枚入れたい。500円程度。

 

 

天上都市、大田原


単純に青マナを出すだけでなく、土地まみれになった時にバウンスになってくれる土地。能力なので打ち消されにくいのも利点。お金にゆとりがあれば採用検討。1700円程度。

 

 

まとめ

今回は以上です。いかがだったでしょうか?

 

正直な感想としては、買った後のことを考えると個人的にはこのデッキは予算の潤沢な人でないとオススメできないかなぁと思っています。そういう意味で、買う人は覚悟して買ってくださいね?ということとその理由を書かせてもらいました。


チャレンジャーデッキ同士で遊ぶ前提であれば無改造で対戦すると思うので、あまり深く考えることはないと思います!

 

 

イゼットフェニックスが現状で不利に立たされている最大の要因は先ほど書いた通りなので、環境が変わってくるとまたトップに返り咲く時は間違いなく訪れると思います。なんてったって不死鳥ですからね

その日に備えてプレイスキルを磨きまくる気持ちで回し続けるのは必ず報われると思いますので、使ってみたい、フェニックスかっこいい!という人はぜひチャレンジしてみてください!

 

購入はこちら!
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告知

 

直近になってしまいましたが、来る11/6(日)、名古屋市栄区にあります”TCG/Board Game Cafe&Bar TOM名古屋店”にて交流会イベントを開催させていただきます。

 

普段下北沢で毎月行っているぷろすた会の出張版ということで、ご来場いただいた皆様を

 

全員友達にして帰す

 

という会です。

初めましてと遊ぶ会」をキーワードに、初心者さんも、経験者さんも、みんなでわいわいつながってマジックの輪を広げる交流会です。

 

もちろんパイオニアチャレンジャーデッキも現地で販売されますので、買ってそのまま交流会に参加!というのもできます。ぜひご参加ください!

 

ご予約や詳細はTOM名古屋店さまのTwitterからDMにてお問合せいただくか、店舗へ直接ご連絡くださいませ。

 

たくさんのご参加お待ちしています!!

 

※下北沢でのぷろすた会もよろしくお願いいたします(詳細はTwitterにて私にDMをください)。

 

 

10/31追記

その後書いた各記事へのリンクを追加しておきます。

 

www.psstandardmtg.com

 

www.psstandardmtg.com