MTG航海日誌

航海だったり後悔だったり。MTGを楽しんでいきたい。

【自己紹介】なんでぷろすたをやるのか【思考整理】

こんにちは、ぷろすたです。

 

記事を真面目に書くのはかなり久しぶりになりました。
最近はオフ会イベントをいろんなところでやらせていただき、その活動と仕事だけでいっぱいいっぱいになってしまっているため、WIZZさんで記事を書く以外にはあまり記事を書いていませんでした。

 

 

今回は初の下北沢を飛び出しての大阪ぷろすた会を控え、自分の今の活動の原点回帰といいますか、なんでこういった活動をやるのか?ということについて、自己紹介的なものを兼ねて、自分の考えのまとめを書いていこうと思います。僕は元々、「自分の通っているお店を盛り上げたい」ということをずっと続けてきた人間です。なので、普通の方の思っていることとは少し異なるかもしれません。

 

自分の周囲で紙のマジックがもっとたくさんの人に遊んでもらえるために何が必要か、今一度考察したいと思います。

 

 

常々感じること

MTGは、初心者に手厚い。常々思っていることです。

 

最近はやらなくなってしまいましたが、ティーチングキャラバンや初心者交流会(オープンハウス)などの初心者向けのイベントが公式でも開催され、無料で教導用のデッキが配布され、新しいパックが出るたびに参加者の資産差が全くないシールドイベント(プレリリース)が各店舗で行われ、全国の晴れる屋さんでは毎日初心者体験会が実施されています。そして資産の差が生まれにくいように考案されたスタンダードというフォーマットが整備されています。

 

これだけスタートアップに優しいゲームがあるでしょうか?なかなかないと思います。


しかしながら、自分が始めたばかりの頃や通っているお店を盛り上げたい!と奮闘していた頃(マジックを続けられた話最終話あたりを参照)の経験で、

「ただこれらをやるだけじゃ足りないな」

と感じています。

 

どういうカードゲームでも、というかどういった趣味でも、入口のハードル先に2つ目の大きなハードルが存在します。


それは継続してもらえること。


このハードルを越えることこそが、スタートアップにおいての最大の目標であると考えています。

 

スタートアップにおけるハードル


そこに至るまでには、いくつかの段階があると思っています。


例えば、ティーチングキャラバンや初心者体験会などに一人で参加して、無料のデッキをもらって、ルールは学ぶことができます。これが第1段階です。


ではそこから次のステップとして何があるのでしょうか?

 

  • 「デッキを用意してフライデーなどのカジュアルに参加できるイベントに参加する」
  • 「デッキを用意して対戦相手を募ってフリープレイする」

 

などが挙げられるかと思います。
が、この第2段階に進むのがなかなか難しいものです。


ブックセンターいとうに通っていた頃、店員さんに「初心者体験会の時に僕だけだと相手しきれないかもしれないから、手伝ってくれませんか?」と言われて手伝ったりしていたことがありました。
その時、一回参加してくれた人が再度参加してもらえることの難しさをとても痛感しました。主に金額的なハードルを口にする方が多かった印象ですが、冷静に思い返すと、僕がブックセンターいとうで最初にティーチングキャラバンに参加した時も、参加者は僕と嫁さんを含めて10人くらいいました。その次にフライデーに行ってみた時、参加者は僕と友達を除くと1人でした。その人に聞いても、他に参加しに来る人はあまりいない、ということでした。キャラバン参加したらフライデーに来てね!というアナウンスだったにも関わらず、です。

 

最初のハードルは低いけれども、再来店やイベントへの再度参加をしてもらえるということが結構少ないのです。


つまりこのことから、

 

「最初のつかみが上手にできても、それだけでは継続して参加していく流れに持ち込めたことにはなっていない」

 

ということがわかりました。

 

再来店してもらえないということは、それに際して必要なもの(パックやシングルカード)を買ってもらえないということでもあるので、お店にとってもダメージです。そういった観点からも最初のつかみの次へつなげる流れというのが大事なのではないかと思っています。

 

次へのステップが難しい理由


ここでどうして第2段階へ至るのが難しいのか考えてみます。

 

第1段階では、非常にハードルが低い上に教えてくれる人などの一緒に走ってくれる人、「伴走者」が存在しています。

しかし、

 

  • 「デッキを用意してフライデーなどのカジュアルに参加できるイベントに参加する」
  • 「デッキを用意して対戦相手を募ってフリープレイする」

 

という第2段階では、一人でこの要件を満たすためのハードルを越えなくてはなりません。

 

 

このハードルを細分化してみると、以下の3つに分かれていることがわかります。

 

  1. 何を買うかを知らないといけない
         →知識的なハードル

  2. デッキを作る上でのカード集め
         →物質的なハードル 

  3. 見ず知らずの中級者以上しかいない(ように見える)場所に行く
         →心理的なハードル

 

さらに物質的なハードルに関しては、その場に合うフォーマットを作るというハードルもありますし、それに伴って金額的なハードルも上下してきます。ここにきて考えなければいけないことが一気に多くなってきます。

これが大きなハードルなのではないかと考えています。それもいきなり伴走者なしで行わなくてはなりません。

 

晴れる屋さんで行われていることとして、初心者体験会に参加された方にこういったものを配布しているようです。

 

このステップアップチケットというものは、お店として、上記の②~③にアプローチされていますね。店員さんにこれを渡されてシングルカードを買おうと思ったら、おそらく店員さんに知識を求めるでしょうから、①も簡単に解消されますね。

 


そうしてイベントの参加やフリープレイを繰り返す(第3段階)うちに、マジックを遊ぶということになじんできて、最終的に継続してイベントなどに参加していく流れ(第4段階)になってきます。ここまでくれば目標をクリアできると思っています。

 

図解するとこうなります。

ハードルを下げる要素

一方で、そのハードルを難なく越えられる人がいらっしゃいます。その方たちをよく観察すると大きく分けて2タイプに分かれます。

 

A 金額的、時間的にもハードルに対して余裕があり、尚且つ心理的なハードルを単独で突破できる胆力がある人

B 単独でハードルを突破できる力はないが、既に他の伴走者が存在している人

 

Aの場合は、環境デッキ丸ごとで販売しているものをさっくり購入したり、必要な情報を動画などを漁って自力で獲得できる人が当てはまると思います。情報化社会の恩恵で、こういったパターンの人が今はかなり多い印象です。

伴走者というのが、最初に教えてくれた人が身近な人であった場合や、一緒に始めた友人がいたりという場合ですね。
他にもよくあるパターンとして、ティーチングの時に出会った方同士を中心にコミュニティが形成されていくというパターンがあります。これもBのパターンに当てはまると思います。

 

つまり、第二段階に至る際に伴走者が存在することで一気に第二段階へと至るためのハードルがグッと下がるということになります。

 

このためのアプローチとしてよくオススメされているのが「Twitterアカウントを作ってアドバイスしてくれる人や対戦相手を探しやすくする」というものです。言わずもがな、大変効果的ですね。

 

そして、伴走者の存在はABのどちらのパターンにおいても、第四段階に至るまでのスピードを加速してくれます。ある程度段階が進むと必ずしも一緒に走ってくれる人でないといけないわけでもなくて、行きつけのお店ができて、そこでよく話す人がいるということであったり、勝ちたい人がいる、という「他者がいる環境」が重要なのではないかと考えています。


というか、スタートアップでの目標としてはマジックになじんで継続して遊ぶことが目標ですが、さらに他のフォーマットに興味を持ち始める(五)、金銭感覚が壊れてくる(六)、の先にある「我々と同じくらい沼に浸かる(七)」が理想ですから、ここに至るまでには他者の存在は非常に大きいと考えます。

 

以上から、早い段階でそういった「他者がいる環境を構築することができるかどうか」、または「他者がいる環境(コミュニティ)に引き込めるかどうか」ということが継続して遊んでいってもらうために重要なことなのではないかと考えています。

 

環境とは?

ここまでで、継続して楽しんでいくためには「環境」が重要であるということを書いてきました。

 

では、どういった環境が必要になるのでしょうか?

 

僕は他者とのつながりの連鎖であると考えています。

 

まず、対戦するためには他人が必要です。そして対戦してから勝った負けたが出てきます。新しいカードが欲しくなったり、デッキを作りたくなったり。しかし自分だけで調べられる、知れることには限界が出てきます。そこで他者が絡むことによって良い相互作用が生まれます。

 

あとはそれを途切れることなく定期的に行えること。

例えば週に1回金曜日のFNMに出る、それ以外は家で主夫をやっている、という方もいらっしゃいます。この週に1回の時間は充実した時間になりますし、それ以外の日の活力につながります。余暇の有意義な過ごし方だと思います。

 

さらにはMTGを続けることとは直接関わることではないですが、だいたいの人が社会人で特有のスキルを持っていたり知識を持っていたりするので、何かと困ったときに頼れる友人がいることは大きいです。交友関係を広げることは人生が豊かにしますよね。
単なる遊び友達、というよりはそういった交友関係から有意義な情報を得られたりすることで、例えば家庭でのMTGの立ち位置が少し向上したりすることもあるかもしれません。


こういったご自身にとって継続して遊んでいきやすい環境を構築していくということも続けていく上で大変重要な要素であると考えています。

 

初心者さんを引き入れよう

こうして最終的にはコミュニティが形成されていきます。この時、新しく入ってくる人が必ず現れます。


居心地のいい空間だからといって新参者を排除してしまうコミュニティもありますが、コミュニティは呼吸をするものです。新しい空気を吸わないと、空気は吐き出されるだけになっていき、どんどん苦しくなっていきます。

 

吐き出されるというのがどういう意味かといいますと、みんな自分の生活があるので、否が応でもライフスタイルに変化が生じます。例えば転勤したり、結婚したり、地元に戻ったり、子供ができたり。

 

いろんな理由で人はコミュニティを去っていきます。なので新しい人を招き入れない限りは、そのコミュニティは衰退します(そういう人たちをたくさん見てきました)。

 

ですから常に新しい人を受け入れられる体制をコミュニティ全体で維持していくことは大変意味のあることだと思います。

ぷろすた会も、いつも行く立川のお店のコミュニティも、こうしていい空気が維持されてきました。これは自分一人でできることではないので、コミュニティのみんなに感謝です。

 

ぷろすたの取り組み

では、僕が活動としてやっていることがこれらの背景に対してどういったアプローチをするために行っているのかを書いていきます。

①よく行くお店のイベントにめっちゃ出る

まず、予定が合う時は極力よく行くお店のイベントに出まくっています。
なんだ遊んでるだけじゃないか、と言われれば至極その通りなんですが、継続的にお店のイベントに参加することでお店の売り上げにつながりますから、自分の遊ぶ場所が維持されます。それだけでなく、デッキ作って遊びに来たのに対戦相手がいない、という状況になってしまった人はほぼ間違いなくまた来てくれるということがありませんから、そういった悲しい事態になりにくいように極力お店のイベントに出るようにしています。

僕の考えの根本として、やはりいつも通っているお店には元気に盛り上がってほしいですが、自分だけでは限界があります。なのでコミュニティの他のメンバーも力を貸してくれていることが多いです。例えば新しく初心者さんや一見さんが現れた時でも、優しく対応してくれる人が多いので、コミュニティが継続してお店を支えて、遊ぶ場所が提供されているという環境が構築できていると感じています。

②ぷろすた会

これはブログを書き始めて、Twitterでの認知度がある程度伸びてきてからやり始めた活動です。元はと言えばいつもの立川のコミュニティが本当に居心地がよくて、外部の人や初心者の人にもその「コミュニティの居心地の良さ」を提供したいと思い、始めたものです。

 

先ほどの第2段階から第7段階まですべてにアプローチできるように全体的に交流が促進されるように工夫しています。

 

基本的には「来た人を全員友達同士にして帰す」という会で、毎月実施しています。

店舗イベントに出る前のフリープレイができる相手を求めている人にたくさん対戦してもらってマジックに慣れてもらったり、交友関係を広げてもらって継続して遊んでいける環境の下地を構築して帰ってもらうことを目的としています。

 

開催フォーマットは「遊びたいものを持ってきてもらう」というスタイルなので特に定めず、布教したいフォーマットなどに関してはご自身で複数持ってきてもらうなどしている他、どのフォーマットでも対戦ができるように幅広いフォーマットを用意して持って行ったり、EDHに関しては貸し出し用のデッキを8つほど持ち込んで、レベルが極力均一になって楽しめるようにしています。

そのため、こんな感じ↓で進行していきます。

 

他にも、かならず一旦手を止めていただいて、自己紹介をみんなでするという時間を設けています。

その際、どういった地域なら遊びやすいか?とかどういう曜日なら都合がいいか?ということを喋ってもらっています。これによって、また参加者同士でつながって遊びやすくなるように工夫をしています。

 

今月のご案内はこちらです。ご興味のある方はぜひご連絡ください。

 

③MTG夜活交流会

毎週木曜日の夕方から閉店まで、晴れる屋吉祥寺店でまったり遊ぼうという会です。もとは運営のお手伝いをさせていただいた『MTG友達を増やす会』に来てくれた人たちに継続的に集まって遊ぶ場を設けたいということで始めたものです。

定例で行われている大会に間に合わなかった人と遊んだり、対人戦の自信がないのでフリプをしたいという人と遊んだり、大会の成立人数に足りない時に人数合わせで参加したり、大会で不戦勝になって暇になった人と遊んだりしています。基本的にフリプが中心です。

毎週行う理由は、生活のルーティーンの中にマジックがあることで交友関係もかなり濃くなっていったという自分の体験から、同じように「この日に行けば誰かがいて遊べる」という場を作りたかったからです。

④Clubhouse

一時期爆発的に流行したものの今は下火になっている音声SNS。ですが、一応「世界で一番早くClubhouse上にできたMTGコミュニティ」ということで「MTG Lightning Bolt」という名前のコミュニティを作って毎晩だべっています。もちろん新しい人が入ってくることも多々あるので、人と人をつなぐ役割をしている側面もあり、そのためにやっています。


意外といろんな方とお話できる機会がある他、Twitterスペースと違ってさらにリンク一つを挟んだ別サイトなので、込み入った話なども聞きやすいというのが特徴です。スペースだとはっきり言って誰に何を聞かれているのか分かったものではないし誰と誰が喋っているのかがあまりにも筒抜けなのと、当初は不具合なども多かったため、今でもClubhouseを利用しています。

 

意外と毎日人に考えていることを言葉にしていると、いろんなアイデアが生まれるので、今後も継続していきたいと思っています。

 

⑤ブログ

最近はめっきり更新頻度が落ちてしまいましたが、これもその時の自分の考えを残すという目的で非常に有意義だと考えています。今回のような記事だけでなく、他にもリクエストがあれば何かを書きたいと思います。

 

また、このブログがきっかけでぷろすた会に来てくれたり、深くマジックに入り込むきっかけになってくれたら幸いですから、今後も何か思いつくたびに記事にしていこうと思います。

 

まとめ

今回の考察は以上です。

長くなってしまいましたが、こういった思いで活動を頑張っています。
これまでの実績で、今月末に大阪府堺市にあるTOMさんにて交流会を主催させていただけることになりました。ついに関西に進出します。

 

 

ご予約はTOMさんに直接お電話いただくか、TOMのアカウントにDMにてよろしくお願いいたします。

 

大阪でも皆さんにとって良いご縁を作れるように全力で頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします!