MTG航海日誌

航海だったり後悔だったり。MTGを楽しんでいきたい。

【主催者視点】5-6EDHのすすめ【初心者向け】

こんにちは、ぷろすたです。

 

かれこれ数ヶ月前になりますが、EDHデッキの強さの指標Channnel Fire Ballから示され、EDHを遊んでいるプレイヤーの間で「自分のEDHデッキはどのくらいの強さか?」という話題で持ちきりになりました。そして先日、ついに公式から「コマンダーナイト」という店舗イベントの実施に伴い同様の指標が示されました。

 

僕個人としましては、今回の公式からのガイドラインの提示は非常に有意義なものであり、広く浸透してほしいなと願っています。 

EDHは一緒に卓を囲む人のレベルを統一することが楽しむ上で非常に重要になってくるフォーマットです。その一方で、今はEDHを遊んでいないけど興味がある、という方にとってはどういったレベルのものから入っていいものか分からない側面もあると思います。構築済みを買うだけでいいやと思う人もいれば、晴れる屋のレシピに載っているような強力なデッキでないとダメなのでは?と感じる人もいるでしょう。

 

今回は初心者歓迎の交流会を主催している視点から、僕が作っているEDH(5−6に該当すると思われるもの)が僕の会に非常にマッチしていて、多くの新規EDHプレイヤーを獲得できたので、その経験をシェアしたいと思います。

 

 

 

 

EDHとは?(知らない人向け)

 

当ブログは初心者の方の閲覧が多いので、まずEDHとは何か?について書いていきます(釈迦に説法な方は飛ばしてください)

 

EDHは「エルダードラゴンハイランダー」の略称で、正式なフォーマット名は統率者戦(Commander)

スタンダードやモダンといった競技志向のフォーマットではなく、「カジュアル変種ルール」の一つという位置付けのカジュアルフォーマットです。3人~6人で1つの卓を作り、その全員で戦います。

 

ルールと勝ち方の概要

 

プレイヤーはゲーム開始時に「統率領域」という場所に自分のデッキの統率者を置いてゲームを開始します。

この統率者は伝説のクリーチャー、または「統率者に使用できる」という記載のあるカードが統率者にできます。この統率者はゲーム中に手札から唱えるのと同じように唱えることができ、統率者は戦場以外の場所に置かれることを「統率領域に戻す」ことに置換することができます。つまり、何度でも使うことができます。

ただし、それより前に統率領域から唱えた回数だけ、次に唱えるときに追加で無色2マナのコストが必要になります。

 

ライフは40からスタートします。ただし、同一の統率者から同一のプレイヤーに、そのゲーム内の合計で21点のダメージが与えられると、与えられたプレイヤーは敗北となります。そうして唯一の生き残りになったプレイヤーがゲームの勝者となります。

 

基本的に4人で対戦することが多く、その全員を相手にしなければならないため、一人を倒しただけでは勝ちにはなりません。

そのため主な勝ち方としては

 

 

「無限コンボや一撃死を狙うコンボで全員を一撃で倒す」

 

もしくは

 

「絶対的に覆らない状況を築きながら一人ずつ倒していく」

 

というどちらかが多くなります。

 

 

EDHの構築ルールと固有色

 

EDHの構築にはルールがあり、統率者と同じ固有色のカードと無色のカードしかデッキに入れることはできず、基本土地(と複数枚をデッキに入れることを許可するカード)を除き、それぞれ1枚ずつしかデッキに入れることはできません。総枚数は、統率者を含めてピッタリ100枚。それ以上でも以下でもいけません。

基本的にはサイドボードはありませんが、そのゲームの参加者の同意があれば使用できます。

 

固有色とは、その統率者のテキスト欄を含むカード全体の中にあるマナシンボルの色の全てがその統率者の固有色となります。例えばM20で収録されたゴロスくんを見てみましょう。

 

 

このカード自体は無色のアーティファクトクリーチャーですが、固有色にはテキスト欄のマナシンボルの色が全て含まれるので、このカードの固有色は白と青と黒と赤と緑(全て)になります。

 

一方、あなたが「破滅の龍、ニコル・ボーラス」を統率者に選んだ場合、このカードの固有色は赤、黒、青の3色となり、白や緑を固有色に含むカードをデッキに入れることはできません。

 

 

なぜレベル表記が必要なのか?(個人的な考察)

 

まず最初に、ここに触れておかなければならないでしょう(これまた釈迦に説法な方は飛ばしてください)

マジックを始めて間も無い方からすると「なぜレベルを分け、表明する必要があるのか?」ということが疑問だと思います。

 

まず、EDHは元々カジュアルフォーマットであるため、パーティゲームと同じようにコミュニケーションを楽しみつつ、カジュアルにワイワイ、自分の好きなカードで楽しく遊ぼう!というのが根底にあるゲームだと僕は認識しています。

 

時には他のプレイヤーと協力したり、裏切ったり、そういったコミュニケーションを楽しむことができるのがEDHの最大の魅力と言えます。

実際に本場のアメリカで行われているEDHの様子を書いた記事を拝見したことがあるのですが、僕が普段触れているよりもそうした方向性に特化しているのだなと感じました。ゲームの勝者だけでなく、ゲームの盛り上げに貢献した人にもポイントが入る仕組みなど、本当に見ていて楽しそうだなと感じました。

 

さらにスタンダードやモダンではライフが20しかない故に「重すぎるしオーバーキルになるから使い物にならない」と言われてしまうようなとても豪快なカードも、殊にEDHにおいては対戦相手全員を屠るのに適したカードに化けることが多々あります。その上デッキ内のカードは基本的には1枚ずつで、ライブラリーの枚数は統率者を除くと99枚。さらには相手は3人でいろんなデッキが対面に存在します。

そのため毎回異なる展開が発生して楽しい、というのもEDHの魅力です。

 

その一方で、EDHはレガシーと同じように旧枠から現在に至るまでのほとんどのカードを使うことができる(所謂、エターナル環境)フォーマットです。独自に禁止推奨カードのリストが存在しますが、基本的にはレガシーと同等のカードパワーのもの(意思の力やデュアルランドを始めとした強力なカード)が使用可能です。このため、本当に凶悪なコンボや軽量サーチカード、マナランプ手段を大量に抱えたデッキでは、いかに99枚で1枚ずつと言えど、いくつものカードが高度に絡み合うことで素早く且ついとも簡単にゲームを終わりに導きます。こういった「勝利を至上に置いた最上位のデッキ」が存在するというのもまた事実で、こういったデッキが市販の構築済みデッキそのままの人たちの中に入ると、2ターン目には無限コンボが揃ってゲームが終わった、とか、土地を3枚ほど出しただけで手も足も出ないまま終わった、といった状況が度々発生します。

 

そうなってしまうと、勝った方も負けた方も

 

「コミュニケーションなんてほとんど取ってないけど?」

「パーティゲームとは?」

 

といった感想になってしまいます。こうなった時の空気を一言で言い表すと「虚無」です。

 

ここまでの戦力差がついてしまうのは本当に稀ではありますが、一口に「EDHのデッキを持ってます」と言ってもそのデッキの内包している戦力は本当に人によってまちまちなのです。つまり、あくまで楽しむために必要な要素として、

 

各々の戦力が拮抗していること

 

が条件となるのです。

こうした観点から、「自分のデッキはこのくらいの強さだよ」というのを分かりやすく示す手段として、EDHのデッキの強さのスケールというのはしばしば見かけていました。

 

 

公式から発表された指標について

 

今回、EDHのデッキの強さを示すスケールとその基準が公式から示されました。公式の画像を貼っておきます。

 

 

f:id:psmtg:20200709172148j:plain

M:tG日本公式ページより引用(https://mtg-jp.com/reading/weeklymagicnews/0034144/)

 

なかなかにふわっとした文章で、解釈が人によって分かれるものになると思われる内容ですが、僕の個人的な解釈で書いていきます。

 

構築済みが1−2であるというのはとても分かりやすいですね。

3−45−6の境界が非常に曖昧に見えますが、おそらくマジックを始めたばかりでスタンダード全般+パイオニアを少し、という方が持っているカードをいくつか足しただけのものが3−4「無限コンボなどの明確な勝ち筋を幾つか足したもの」というのが5-6の範疇にあたると考えます。

 

というのも、5−6の定義にある「明確な勝利を目指し始めたデッキがこの辺り」というのが以前CFBから発表された定義の5−6にあった「無限コンボやゲームエンドコンボはない、もしくは少し」というのとほぼ同等なものを指しているのだろうなと僕は解釈したためです。

 

そこから考えると、それを素早く実現するための強力な教示者カードや妨害を避けるためのピッチカウンターなどがたくさん入るようになってくると7−8になるのかな?と想像しました。

 

だいたい僕の感じているところだけの話ですが、ぷろすた会以外で僕とよく遊んでくれる人たちのEDHはだいたい68くらいの人が多く、そういった集まりの中で戦う前から「あいつを止めないと死ぬ」と警戒されているような人で98の間とかなんだろうなぁ、という感じ。

 

そしてその中に参加したことはないけれど2ターンで決着はザラ、というのが9とか10なんだろうな、と想像します。実際にEDHに深く触れている人であれば、この810の間にはものすごい開きや、もっと細かいランク分けがあるようですが、カジュアルにしか遊んでない僕には想像できない領域の話なので、今回はあくまで僕がEDHを布教するのにそのくらいがとてもよかったと感じたというだけのお話で。

その辺りは諸先輩方にお任せしたく思います。

 

 

5−6EDHデッキの良いところ

 

僕は「うまく立ち回れると7-8に対してたまーに太刀打ちできる程度の5-6」という感じのデッキを多く所持しています。

 

 

実際に他のレベルのものと比較して検討したわけではなく個人の主観ですが、そのくらいの強さのEDHデッキは、初心者さんもたくさんいらっしゃる(ぷろすた会のような)交流会において、コミュニケーションツールとして非常に有用であると僕は感じていますので、その理由を書いていきます。

 

(あくまで交流会の主催者目線の話なので、一般的な感覚とは多少開きがあるかもしれませんのでご了承ください)

 

 

めちゃくちゃ早く終わることがない

 

構築済みで9−10のデッキと対戦した時によく起こる「まだなんにもしてないのに終わったよ」ということは滅多にありません。これにより、参加者同士でしっかりとコミュニケーションが生まれやすく、交流会というもの自体の目的が達成されやすくなります。

 

 

いつまで経っても終わらない、ということがない

 

早く終わりすぎてもコミュニケーションが生まれませんが、あまりにも長いとゲームそのものに飽きが出てしまいます。

構築済みのデッキだけで対戦したことがある人には想像しやすいと思いますが、1−2レベルや3−4レベルのデッキで対戦すると、どのデッキもゲームの進行を早めるコンボや盤面を一気に制圧する強烈なカードを有していないおかげで「2時間くらいしてようやく1ゲーム終わった」ということがしばしば起こります。それに対して、5−6のデッキでは強烈に勝ちに近づける動きを何かしら有しているため、すごく長引いても1時間くらいでゲームが終わります。

 

 

新規者にとってのハードルが低い

 

これは主に初心者さんをEDHの沼に引きずり込む時のメリットなのですが、EDHを遊んだことのない初心者にとってのEDHのイメージは

 

「楽しそうだけど高いカードがいっぱい入ってる人に数ターンで殺されるんでしょ?」

 

というものも多いと感じています(よく言われるし、自分もやる前はそう思っていた)。 

僕が「EDHやりなよ!楽しいよ!」と言うと

「え、デュアランとかフェッチとか持ってないんで…」

という答えが結構返ってきます。

 

その理由の一つは、検索して出てくるデッキリストは9−10のものが多いからではないでしょうか。ざっと調べても、最低ラインは8、という印象があります。

そりゃまぁ、どうせ作るならある程度勝てるデッキを組みたいのは人として当然の感情なわけで、そういった勝てるレシピの方が情報そのものの需要は高いでしょうから、そういうものにばかり行き当たってしまうのは仕方のないことだと思います。

 

しかしながら、そういうデッキでなければEDHは楽しくないゲームなのか?と言われれば必ずしもそうではないと僕は思います。最初に書いた通り、あくまで一緒に遊ぶ人とのバランスが重要なのであって、それ故に「特定のカードが必要なのではないか?」という固定観念はバッサリ捨ててもらうと始めてくれる確率は飛躍的に上がります。

 そこで、

「僕のEDHで扱いやすいものを貸してあげるから、これで一緒に遊ぼう!」

と言って5−6EDHを貸しています。

 

デッキ全体のテーマと、勝ち筋になるコンボへの入り方、大雑把なデッキの回し方を説明しながらデッキの内容を見せます。僕のデッキのほとんどは安いカードばかりですし、高いカードも「たまたま余っていたから入れてあるけど、こういったカードと挿し替えて問題ないよ」ということを伝えれば、簡単に固定観念を捨ててもらうことができます。

 

あとは遊んでみて「楽しかった」と思わせられれば、次に会う頃には45くらいのEDHを作ってきてくれることが多いです。

僕はこの方法で多くの人をEDHの沼に沈めました←

 

あとは参加者全員が「みんなが楽しめるように」ということをちゃんと共有できれば芋づる式に全員がどんどん沼に浸かっていきます。沼に浸かっていくということは、ゆくゆくはハイレベルなデッキを組むきっかけになるかもしれませんね。

 

 

それ以外の人でもハードルが低い

 

既にEDHをたくさん遊んでいる、もしくはEDHはプレイしていないが他のフォーマットをある程度プレイしていて初心者ではない、という人にとっても、メリットがあります。

 

5−6の定義にある「明確な勝利を目指し始めたデッキがこの辺り」というのは、以前CFBから発表された定義の5−6にあった「無限コンボやゲームエンドコンボはない、もしくは少し」というものとほぼ同じと考えます。

 

このハードルは初心者でない人には本当に低く、余ったカードにいくつか買い足すだけで組めてしまうことが多いと思います。

余ったカードで組んだデッキが交友関係を広げることに一役買ってくれるのは、大きなメリットなのではないでしょうか。

 

 

幅広い人との対戦に際しての最低限度の強さは有している

 

上述の通り、私がいろんな交流会で遊んだ限りではEDHプレイヤーの多くが7−8程度のデッキを持っていることが多く、このレベルのデッキを始めて間もない人に作れというのはあまりにも酷です。また、構築済みそのまま(1−2)では全く歯が立たないので、それで参加してもらうというのもなかなか酷な状況になりかねません。

 

しかし、5−6レベルのEDHなら(周囲の忖度が多少入ってくれないとキツい時はあるものの)多少は渡り合うことが可能なため、結果的に負けてしまったとしても楽しく遊べる可能性は残ります

 

なので、最初はこのレベルを目指して構築すればとりあえず遊ぶことはできますし、対戦を繰り返していくうちに「これでは足りない」と感じたら少しずつパーツを買い足していけばよい、ということになります。そこから上るのも下るのも比較的容易です。もちろん、それで周囲とのパワーバランスが取れていれば躍起になって強化する必要もないでしょう。

 

 

実際めちゃくちゃカジュアルなので殺伐としにくい

 

真剣に緻密に計算して遊ばないと全く話にならない、という場面があまりないので、大振りのコンボや大味なカードに阿鼻叫喚しながらワイワイ楽しく遊ぶことができます。

ワイワイできるということは、コミュニケーションも活発になりますし、交流がしっかり行われることで、置いてけぼりになる人が少なくなります。

 

そして負けても楽しいので、安心してお酒を飲めます(ただし状況による)

 

 

まとめ

 

こういった経験から、僕は5-6レベルのデッキが布教や入門に非常に有用であったと感じています。初めて触れる人に分かりやすく、且つ多くの人と交流できるのは、このレベルならではだと思います。

 

これからEDHを始めてみよう!という方は、EDH専用の高いカードをたくさん買うのもいいですが、まずは手持ちのカードや構築済みから、ショップのストレージに転がっている安いカードを足して45レベルを目指して一旦作ってみるのは如何でしょうか?

そこから周りのレベルを見ながら、新たに買い足していくことでデッキを育てていく楽しみもできると思います。

 

いろんな方が作りやすいレベルのデッキだと思いますので、交流用にも是非おひとつ、作ってみるのを検討してみてください!

 

では!